英国の神経中枢を、インド企業が支える

ロンドンの都心に入る車は、1時間にざっと4万台。市交通局が1台8ポンド(約1000円)を徴収する。2003年に導入した「渋滞税(コンジェスチョンチャージ)」だ。検問所はない。通過する車のナンバーを約500台のカメラでとらえ、課金する。ロンドンは霧や雨が多く高度な解像技術が欠かせない。ロンドンの渋滞税課金システムのソフトウエア開発をしたのが、ムンバイに本社を置くマステック。英企業より4割以上安値で受注した。約90人のインド人技術者を動員し、1年半の突貫作業で開発。今も20人のチームが毎日、渋滞税システムの維持管理にあたる。

同社は82年創業の社員約4000人の企業。インドのIT業界では準大手といったところだが、優秀なハイテク人材を多数抱え、株式の取引システム開発などに強い。ロンドン渋滞税課金システムの成功で弾みをつけ、英国民保健制度の情報システム整備を英企業と共同で受注した。英国民6000万人の保健医療情報を一括管理し、データベース化を進め、診断や医療政策づくりに役立てようというものだ。

昨年は、英国防省の輸送システムの構築事業を10年契約で英企業や富士通とともに受注した。世界30カ国以上に展開する20万人近い英兵や軍需物資の輸送を管理する。英国防省の情報システム事業に外国企業が参入したのは初めてだ。

インドIT産業は90年代以降、多国籍企業の情報処理などを次々に受注し、拡大路線をたどった。強みは、安い人件費で大量に人材を投入できるコスト競争力である。磨き抜かれた技術力も加わって競争力を強め、高付加価値の事業に参入しつつある。インド最大のIT企業、タタ・コンサルタンシー・サービシズ(本社・ムンバイ)は07年、メキシコ社会保障庁の情報システム事業を2億ドル以上の膨大な契約額で受注した。

「インド頭脳」が世界を席巻する新世紀。インドのアウトソーシングビジネスは、それぞれの国民が気づかないうちに、国の仕事や暮らしの奥深くに食いこんできている。

英国の神経中枢を、インド企業が支える 朝日新聞デジタル October 12 , 2015

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